もし梨紗ちゃんが今の私と同じような状況に置かれたら、きっと思いっきり引きこもって、たくさん泣いて、寂しがって、悲しんでいると思う。
ただじっと自分と向き合っているだろう。
ただそっと自分に寄り添っているだろう。
自分の中の弱さとか辛さとか苦しさとか
そんなネガティブなものにきちんと向き合うことができる。
端から見れば、一見、弱弱しく、頼りなく見えることかもしれないけど。
ごまかしたり、逃げたり、無かったものとしたりなんてせずに
真正面から自分を見つめることができる。
梨紗ちゃんは、そんな強さを持っている人だ。
しっかり落ち込める、強い人だ。
そんな時は決まって連絡も途絶える。
SNSの更新もない。
あ~なんか今落ちてるんだろうな。。。って放っておく。
しばらくすると、動きが出る。
あ、復活か?!
やがて、ふっと「りえさ~ん✿」って連絡が来たりする。
「行きたいところあるの。行きません?」
ランチ
海
神社
道中、車の中でしゃべりまくる。
今こんなんで、こう思っていて。
こうしたいけど、それもできなくて。
どうすればいいんだろ?
ね、りえさん?
聞かれたら、一生懸命お返事します。
ほぼカウンセリングです。
ドライブカウンセリング。
それ、なんでそう思うの?
ということは、こういうこと?
ってことはこういうことが起こっていて
こういうことなんだからこうすれば?
なんて。
でも梨紗ちゃんってば大抵私が言う事聞かね~からね。
う~ん。
梨紗、ちょっとそれはわかんない。
やんわりと
はっきりと
拒絶。
何度となく私の提案は却下される。
ものすごい素直。
私のわかったような心理学的、スピリチュアルな知識でもって
納得させようとする試みに簡単に流されない。
意外と論理的に言えたと思うけど???
分かったようなふりはしない。
頭はいいけど
腹で考えるような人ですね。
梨紗ちゃんとたくさん話をしたことで
カウンセリングの学びにすごくなった。
ちょっと前のこと。夜中に、電話できる?って。
明日早いからちょっとだけねって。
りえさ~ん!
辛いの~!!って。
なんだなんだ?どうした?
聴いて
聴いて。
どうせアドバイスはいらんやろうから
「頑張ってるな~」って感想を述べさせてもらった。
「めっちゃそれが嬉しくて刺さった~!」
そっか。
そうだよね。
それでいいんだよね。
私たち。
そしたら、また元気出るもんね。
他人の学びではなく
私たちはそれぞれ自分の学びをして
自分の中の真実に出会っていくのです。
自分の中の真実に出会っていく
そのプロセスを歩むのに
時々くじけそうになるから
ほんのちょっと元気と勇気をもらえるような。
そんな存在が必要なの。
一番大切なこと教えてもらった。
思えば、梨紗ちゃんは初めから寄り添い上手だった。
初めて会った日
一回りも年上のおばちゃんの私の話を
うんうん、うんうんって
聴いてくれた。
こんなに若くてお化粧バッチリで可愛いらしい娘が
私の話を聴いてくれるなんて!!!
わたしゃびっくりして
「まー!こんなに若くてかわいいお嬢さんなのに私の話を一生懸命聴いてくれてありがとね!」ってお礼を言ってしまったわよ。
自分自身に優しくに寄り添うことができると
人にも優しく寄り添うことができるんだろうな。
優しい優しい梨紗ちゃんは
まるでシャボン玉みたいだ。
ふわふわしてる。
はかなくて
すぐ割れてしまいそうで
でも意外となかなか割れなくて
ふわふわ
ふわふわ
風にのって
自由に漂い。
そして、かすかな音をパチンとたてて
あっという間に、世界に溶けてしまいました。
今度行こうねって言ってたランチも水源も行けなかった。
「りえさ~ん」って梨紗ちゃんが呼ぶ声が頭の中でこだまする。
音の感触が頭の中をさらりふわりと撫でていく。
「梨紗ちゃん?」
「起きてくれない?」
私が呼びかけたラインに既読はつかない。
だから呼びかけてみる。
「梨紗ちゃん?」
「りえさ~ん」だけがこだまする。
時々
「梨紗、りえ派」
っていつかニカって笑いながら言ってくれたセリフを思い出す。
素直に言えば、梨紗ちゃんがいなくなって私はすごく
寂しいし、悲しいし、辛いです。
あなたが私に教えてくれたように
私も私に優しく寄り添いたいと思います。
あなたが私を呼ぶ感触を胸に
その悲しさとともに生きていくのでしょう。
ありがとね、梨紗ちゃん。大好きだよ。
今満開のうちのヤマボウシ。花言葉は「友情」。
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