私とマンダラとの出会いは学生時代です。
卒論でユングの「日本人と個性化の過程について」というテーマでユング関連の本を読み漁っているころでした。
仏教メジャーな日本に生きていたけど、仏教的なモチーフであるマンダラはユングがとりあげているものとして入ってきました。
逆輸入。
人って。
「なんで生きてるんだろ?」
「私ってなんなんだ?」
って一度は思うでしょ?
その答えを求めて、なんとなくこうなんだろうな~っていうプロセスがパターンとしてあるよね?!って考えたのがユングなんですわ。
それが「個性化の過程」と呼ばれるもの。
ユングは精神医学者として日々、患者さんと向き合ってました。もともとフロイトの弟子だしね。
で
意識と無意識があるって説は当時受け入れられてて
その無意識にも
個人的無意識と集合的無意識ってあるっぽい!
と言い出したのもユングです。
患者さんが
「なんかオレがよくわかんなくてパニック」になってユングのところに
助けて~ってやってくる。
カウンセリングを続けているうちに気がついた。
いい感じにおちついていくのになんかパターンがあるっぽい!
そのパターンの中にでてきた象徴としてマンダラというモチーフがあってさ。
それが変化していくらしい。
東洋思想や仏教とは無縁に見える遠く離れたヨーロッパの人々の心の中で。
オレは誰だ?
生きるってなんだ?
ってパニックっていた人たちの心の中で
オレを超えて
生きるを超えて
本当の自己(ユングがいうところのセルフ)に統合されていく。
ばらばらに見えていたものが
実はひとつのものだったということに
気づいていく
言葉にならない体験として
感じ取っていく。
それをユングは「個性化の過程」と呼び
ひとつのものに統合された象徴としてマンダラを見た。
(※めちゃ簡単に漠然と覚えている感じで書いてるので間違ってるかもしれんけど、詳しく知りたい方はユングの本を読んでくださいませ。めちゃ難解ですけど。ユンギアンとしてあまりに有名な故河合隼雄さんの本はめちゃおすすめ。お人柄のせいか暖かくて優しい。)
今ここに書いてても鳥肌たつ。
このユングの概念に出会った時、衝撃が走ったな~。
それ以来、マンダラは大好き。
10年以上前に、とある山の中の小さな本屋さんで出会ったマンダラ塗り絵の本。この出会いは奇跡だと思って即購入。
ず~~~~~~っと前に何枚か塗って放置して、そのまま本棚の片隅に置いたままでした。最近になって、久しぶりに親友に再会したような感じで開きました。
懐かしくもあり
新鮮でもあり
購入してから以降、しばらくはまだ「言葉」を欲していた。
理論とか思考とか理屈とか仕組みとか
その類を飢えているように求めてきた。
ちょっと満足。
なので。
少し、言葉を少な目に。
ぽつり、ぽつり、、、で。
ちょっと静かにしてみて。
今、感じてるもの。
今、起こっているもの。
そっと掌ですくいあげてみる感じで。
ただ塗り塗りする。
私の自己(セルフ)と
あなたの自己(セルフ)と
その歩みにすべてを任せてみる。
判断も分析も必要なくて
きっとそこはきっと優しさしかなくて
そんな時も過ごせるようになった気がしています。
あなたの自己(セルフ)はどんな感じで
あるがままにあるのでしょう?
0コメント